今回は、スキーブーツの選び方についてお伝えします。
僕は、スキーには仕事として携わってきました。
スキースクールのイントラも20年ほど経験があったり、スキー場のパトロールとしてほぼ1日中スキーブーツを履く仕事も何シーズンかは経験しました。
もちろんスキーが上手になるための努力もそれなりにはしてきました。
ここ数年は滑走日数も減ってますが、多いときは1シーズンで90日ほどスキーブーツを履いて雪上に立っていました。
そんなスキー人生の中で至った、僕なりのスキーブーツの選び方についてお話します。
指名買いするような人には必要ありませんが、
スキーブーツ選びに迷ってる方には、多少は参考になるのでは?と思いますので、興味のある方は続きをどうぞ。
スキーを楽しむなら「自分の足に一番合ったスキーブーツ」を選ぶべし!
選ぶべきは、一日中快適に履けるスキーブーツ!
もう結論はこれしかありません!!
最新のシステムや新しいコンセプトも二の次です。
「トップモデル」を無理して履く必要はありません。
その理由もシンプルで、足が痛かったり辛かったらスキーが楽しくないからです。
いやいや、俺はスキー技術の上達ために最上級モデルを履くぜ!ていう人もいると思います。それでも技術レベルを含め自分に合っていれば問題ありません。
しかし、無理して(背伸びして)上級モデルを履いているんだったら技術向上の弊害になるし、足に合っていなくてすぐに痛くなるようなブーツを履いていては、練習どころじゃなくなります。
ぶっちゃけデモモデルやレーサーモデルのトップ機種なんてゲレンデスキーに必要ないし、そういった機種はタイトな作りのモノが多くフレックスも硬くなります。
つまりスキーヤーの技量や体力、足の形にもよりますが、大半の人にとっては、まあ楽じゃないわけです^^
「このブーツを履けばうまくなるかも・・・?」は気のせいです!
スキーブーツもサロモン、ラング、レクザム等いろんなメーカーのいろんなシリーズがあって、コンセプトや新しいシステム?のブーツも次々に販売されます。
そんなブーツを履くと「うまく滑れるんじゃない?」的な妄想も膨らむかと思います。
確かに言ってることは理にかなってるような気がするし、そのブーツを履くとうまく滑れるような気もします・・・
でもね、ハッキリ言ってそんなの気のせいです。
少なくとも一般のスキーヤーレベルではね・・・。
もちろんそれなりの用具を所有するという楽しみや満足はあると思うので、それはそれでいいと思います。
しかし、「スキーを楽しみたい」「うまくなりたい」ということなら、最新のテクノロジーよりも「自分に合っているか」のほうがよっぽど重要です。
スキーブーツの選び方:ポイントは3つ
快適に、さらにスキーが上達するためのスキーブーツ選びのポイントは以下の3つです。
- 足幅は狭くないか?
- 足裏全体でしっかり立てるか?
- 硬すぎるブーツはNG
詳しく解説します。
足幅は狭くないか?
ブーツのスペックでいうと「ラスト幅」の部分ですね。
個人的にはココが一番のポイントです。
足幅が狭いブーツほど苦痛なものはないです。
ホントにあっていないブーツで滑ると、1本滑っただけで「もうムリ!」ってなってレストハウスに直行です。
一昔前は少なかったけど、最近では幅の広いモデルも増えてきてるので、割と選択肢はあると思います。
足裏全体でしっかり立てるか?
スキーは足裏の感覚が超重要!
ブーツを履いてバックルを締めて立ったとき、しっかりと足裏全体で立つ感覚があるかどうかをチェックします。
バックルの締めすぎは厳禁です。適度にバックルを締めて通常の滑走状態のセッティングで足裏全体で立てるのが良いです。
つま先立ちに近い状態では前傾が強すぎです。
スキーブーツは多少前傾が付いていますが、強すぎる前傾は良くありません。
なぜなら、かかとが踏みにくくなってスキー操作がやりにくくなるからです。
僕の場合、常につま先寄りで滑ってたら、すぐに足の裏が痛くなります。
ちなみに足裏のフィット感を高めるなら、自分の足型に合わせてインソール(中敷き)を加工する「カスタムインソール」はおすすめです。
足裏の感覚が良くなると、スキー操作が格段にやりやすくなります。
硬すぎるブーツはNG
スキーブーツは、硬いほうがスピードを出したときの安定性が高いです。
ただし、それ以外のメリットが見当たりません。
さらに、硬いブーツを扱うには体重やパワー、技術や体力が必要になってきます。
要するに高速域以外はデメリットが多く、技術がないと扱いにくいということです。
そもそもスピードを出すといっても、普通のゲレンデで出すスピードなんて知れてますよ。
そんな硬いブーツが必要な人って限られていると思います。例えば、レーサーや技術戦で上位を狙うような人たちですね。
一般スキーヤーの滑走で、そんな硬いブーツが必要なシチュエーションってありますか?
逆に柔らかいブーツは、快適性や操作性が高くなります。
特に快適性を重視するなら、必要以上に硬すぎるブーツは選ばないほうがいいでしょう。
以上の3つのポイントを意識してスキーブーツを選ぶことをおすすめします。
メーカーやブランドから入ってしまうと、選択肢が狭くなって最適なブーツにたどり着かなくなるかもしれないのでご注意ください!
まとめ
足の痛みを我慢してスキーをするなんて罰ゲームと変わりません。
スキーは滑ってなんぼです。
上達するためにスキーブーツを新調したのに、痛くて滑れないなんて本末転倒です。
ニューモデルのデモが履いてるブーツと同じやつが欲しい!それを履けばあんな滑りができるはず...
そんな気持ちもよくわかります。
足や技術にあっていればいいですが、無理して履いてもろくなことはありません。
痛くてつらいハイモデルのブーツで休憩ばっかりするよりも、1日中滑ってられるブーツで、ガンガン滑り倒すほうがよっぽどスキーがうまくなると思いますよ。