【パラレルターンの練習方法2】内スキーがジャマならコレを試せ!【両スキーの同調】

パラレルターンの練習法

こんにちは、オニキです。

今回は、スキーのパラレルターンの練習方法というテーマでお話します。

以前、別の記事で外スキーの使い方を解説しました。

参考》【パラレルターンの練習方法】スキー板がハの字になるならコレを試せ!

今回は、内スキーをうまく操作するための練習方法です。

  • ターン中に内スキーがジャマになる
  • 内スキーのエッジが引っかかる
  • 窮屈な体制で滑りにくい

といった感じで、うまくパラレルターンができないという人に向けた内容です。

この記事を読めば、ターン中に内スキーのエッジが引っかかったり、ジャマになったりせず、両スキーがキレイに同調するパラレルターンのやり方が理解できます。

よかったら参考にしてみてください。

内スキーがジャマになる原因はインエッジの角付けが緩まないから

パラレルターンをしようとしても内スキーがジャマになったり、引っかかるのは、内スキーのインエッジが雪面に角付けされたままになっているからです。

そしてそれを解消するためには、腰の位置をターンの内側に移動することです。

内スキーが引っかかる

↑左ターンのイメージ図です。

この図では、右スキーのインエッジが角付けされて左ターンに入ってはいるんですが、同時に左スキーのインエッジも角付けされています。

つまり、両スキーのインエッジが角付けされた状態でターンしているわけです。

なので、右スキーはうまく左に曲がってきますが、左スキーはテール側のエッジが雪面に引っかかってうまく曲がってきません。

その結果、両スキーがキレイに同調しなくて、ハの字になってしまったりするわけです・・・。

原因は、腰とスキーの位置関係

両スキーのインエッジ

↑両スキーのインエッジが立った状態(角付けされた状態)を真後ろから見たところです。

後ろから見ると、腰のポジションは「スキーとスキーの間」にあります。

この位置関係だと、両スキーのインエッジは角付けされています。

ターン中にこの腰の位置関係のままだと、常に両スキーのインエッジ雪面に立った状態で滑っていることになります。

逆に言えば、「インエッジしか使ってない滑り」とも言えます。

スキーはインエッジとアウトエッジがあり、両スキーで合わせて4本のエッジがあります。

パラレルターンは4本のエッジを使って滑ります。

つまりアウトエッジも雪面に接する局面が出てきます。

両スキーのインエッジが常に角付けされた滑りはパラレルっぽく見せたとしても、やっぱり違和感があります。

どちらかといえば、ハの字が小さいプルークボーゲンです。

パラレルターンの場合は、腰の位置が内スキーよりさらに内側にきます。

パラレルターンの腰の位置

↑この図はパラレルターンの左ターンを後ろから見たイメージです。少し誇張してますが…

この図だと、腰の位置が内スキーよりもターン内側(左側)にあるのがわかると思います。

そして内スキーは、インエッジじゃなくアウトエッジ(小指側)が接地しています。

パラレルターンは、外スキーのインエッジと内スキーのアウトエッジで滑ります。(※荷重するのはあくまでも外スキー)

この状態なら内スキーのインエッジが引っかかってジャマになることもなく、2本のスキーをパラレルにすることができます。

これが両スキーの同調ですね。

上の図のようにターン中に腰の位置がスキーより内側にくるのは体軸(からだ全体)がターンの内側に傾くからです。

なぜ体軸が傾くかというと、ターン中に発生する遠心力に対抗するためです。

外脚に荷重して、ある程度のスピードでターンしていると自然に内側に傾いてくるはずです。

じゃないと遠心力でターン外側に吹っ飛んでいきます。

でも両脚をそろえられないという人は、内脚より内側に傾くのが怖いから、内脚は腰よりターン内側において体を支えようとする。

その結果、両スキーのインエッジが接地したプルーク(ハの字)の滑りになってしまうわけですね。

と、理屈はこんな感じですが、なんとなくでも理解できたでしょうか?

次は内脚の同調操作におすすめの練習方法を紹介します。

両スキーの同調におすすめの練習方法:プルークターン

両スキーが同調するパラレルターンを習得するには「プルークターン」がおすすめです。

具体的には、内スキーのインエッジをゆるめていって逆にアウトエッジが使える状態に持っていくトレーニングです。

名前はどうでもいいんですが、プルークボーゲンとは違うので混同しないようにしてください。

プルークターンのやり方

この滑り方は、滑走性の良い滑りのほうがやりやすいので、スキー板を横方向にズラすのではなく、なるべく縦方向にスキー板を走らせるように操作します。

  1. スタンスはワイドスタンス、最初はすこしだけハの字にして斜滑降スタート
  2. ターン前半に外スキーのインエッジに荷重しつつ、腰の位置を内脚の真上まで移動します。
  3. ターンの後半にかけて内スキーを外スキーに合わせるようにひねって同調させます。(内スキーの外旋操作)

詳しく説明します。

1:ワイドスタンスでややハの字で斜滑降

スタンスは広めのほう左右のバランスがとりやすいです。

腰の位置を内側に移動させる動きもそのほうが分かりやすいです。

それから滑走性をだしたいので、「がっつりハの字」じゃなくて、パラレルに近い「ややハの字」でスタートします。

最初からパラレルでもいいんですが、少しでもハの字にしておいたほうがターンしやすいからです。

パラレルからだと、外スキーをひねりながら荷重することが必要になってきます。

最終的にはパラレルにしたいわけですが、目的は「内スキーの同調」なので最初はやりやすい方法でいきましょう。

2:外スキーでターンしつつ、腰の位置を内スキーの真上まで移動させる

内スキーを同調させるためには、まず内スキーのインエッジの角付を緩めて、外スキーの動きに同調しやすくします。

インエッジが引っかかっていては、やりにくいですからね。

そのために腰の位置を内スキーの真上まで移動します。

パラレルターンの腰の位置1

↑この図では、左スキーが内スキーです。

この動きによって内スキー(左スキー)のインエッジの角付けが緩みました。

上体の向きは、ターンする方向に先行させます。外向を作るとやりにくいです。

これで右スキーのインエッジでターンしながら、内スキーも操作しやすい状態ができました。

3:ターン後半にかけて内スキーを外スキーに同調させる

ターンの後半にかけて内スキーを外旋させて、外スキーの向いている方向に同調させます。

「内スキーを返す」と言ったりしますね。

このときに、スタンスは変えないでワイドスタンスのまま内スキーの外旋操作を行います。

僕のイメージでは、内スキーのアウトエッジ、テール側で雪面をなでるような感じです。

ターン内側に移動させた腰の下で内スキーを返すイメージで。

慣れて来たら外スキーと内スキーのタイムラグを短く

最初のうちは、

  1. 外スキーを回して
  2. 内スキーを合わせる

という感じで、2ステップの動きになります。

しかし、最終的には同じタイミングで内スキーが同調するのが目標です。

慣れてきたら内スキーを同調させるタイミングを早くしていきましょう。

まとめ

今回は、パラレルターンの内スキーの操作についてお話ししました。

内スキーが引っかかるのは、腰の位置が良くないということです。

それでは両スキーの同調操作はできません。

キレイに2本の板が同調したパラレルターンで滑るためには、腰の位置をターン内側に移動するのがポイントです。

今回紹介した練習方法をぜひ参考にチャレンジしてみてくださいね。

最後に一言

内スキーも放置したらダメ!ハの字からは勝手にはそろわない

ということで、今回は以上になります。

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