今回は、プルークボーゲンについて解説します。
プルークボーゲンって聞くと
- 初心者の時やった
- ハの字で滑るやつでしょ・・
- ゆっくり滑る方法
っていう感じじゃないでしょうか?
確かにスキーを始めた初心者が、最初に覚える滑走法がプルークボーゲンです。
なので、プルークボーゲンは「初心者がスキーをハの字にしてゆっくり滑る方法」というイメージが強いのは事実です。
でも実際には、「プルークボーゲン」といってもスキーの操作次第で、まったく違った印象になります。
今回は3種類のプルークボーゲンについて解説します。
その辺の理解が深まると、いつも何気なくやってるスキー操作がもっと洗練されていくと思います。
興味のある方は続きをどうぞ。
プルークボーゲンとは:両スキーを常にハの字に開いた状態で滑る
プルークボーゲンとは、常に両スキーをハの字に開いた状態で滑る方法。
ターン中も、ターンとターンのつなぎの部分でも常にテールを開いた「ハの字」のスタンスで滑ります。
ちなみにプルークターン以外の滑り方で、おなじみなのがパラレルターンです。
パラレルターンは、プルークボーゲンとは真逆で、両スキーは常にパラレル(平行)な状態で滑る方法です。
参考》【パラレルターン徹底解説】スキー講師歴20年の僕がコツや練習方法を解説
プルークボーゲンの3種類のスキー操作を解説
一口にプルークボーゲンといっても、エッジングのやり方、スキー操作の違いによって、ターンの質が全く別物になります。
そして、そのやり方は大きく分けると3種類です。
- スキーを横方向に押しズラしながら方向を変える:初心者向け
- スキーを回旋させてターンする:初級者向け
- スキーの角付けでターンする:中級者~上級者向け
スキー板を押しズラして向きを変える(ターンする)操作
雪面にスキー板をハの字に開いた状態で、押し付けて進む方向を変える。
スキー板で除雪するイメージで、雪の抵抗にスキーが負けて方向が変わる。
ターンするというよりも、「進んでいく方向を変える」というほうが合ってるかも。
スキー板を回旋させてターンする操作
スキーブーツを中心に板を旋回させるイメージで操作。あくまでもイメージです^^
実際は、板は前方に進んでいるのでテール側が外に開いているようにも見える。
通常よく使うスキー操作で自由度の高い滑り。
スキー板が適度にズレて、スピードをコントロールした滑りができる。
スキーの角付けでターンする操作
雪面にスキーのインエッジを強く角付けして(雪面にエッジを立てる)、さらにそこに荷重することで板をたわませる。
サイドカーブを使ったシャープなターンが描けるスキー操作です。
カービング要素の強い滑り方でスピード感のあるズレの少ない滑りができる。
この場合は、「がっつりハの字」じゃなくパラレルに近い「ややハの字」がやりやすいです。
初級者がゲレンデを滑る技術というよりも、中級者がカービングターンを習得するためのトレーニングといった感じです。
プルークボーゲン@まとめ
今回、3種類のプルークボーゲンを解説しました。
プルークボーゲンは、ふだん何気なく使う技術ですが、スキー操作のやり方を意識するだけで全く違う滑りになります。
初心者がなんとかゲレンデを滑るためのプルークボーゲンは、スキー操作としては初歩的なもで、ブレーキの要素が多い滑りになります。
だんだん慣れてくると、スキー板を回旋させながらターンする操作に移行していきます。
そうなってくると、リフトに乗っていろんなコースを滑ることができます。
そして、ズレとキレの違いを意識するようになると、スキーの角付けと荷重でターンする「カービングターン」にチャレンジします。
その練習方法としてもプルークボーゲンが使われるということです。